音楽とTシャツ
vol.18 津野米咲(赤い公園)
Music2020.1.9 Thu.
音楽というか、ミュージシャンとTシャツは切っても切れない関係性にある。ライブをするときの衣装として。オーディエンスと共鳴するための強力なツールとして。そして自らを表現するためのカンバスとして。これからの日本の音楽シーンをリードしていくバンドマン、ボーカリストなど期待のミュージシャンに「譲れない一枚」を着てきてもらい自らの言葉で紹介! 2010年に高校の軽音楽部に所属していた4人で結成したガールズバンド「赤い公園」で、ギター/コーラスを務める津野米咲(つのまいさ)にとって大切な2枚目はテイラー・スウィフトTシャツ。
ソニック・ユースの名盤『GOD』のジャケットをオマージュしたテイラー・スウィフトのTシャツです。
これ、いつ、どこで誰にいただいたのかすっかり忘れてしまったんですけど、お気に入りでずっと持っている1枚です。私が持っているTシャツの中で一番小さなサイズですけど、かなり着てますね。
物持ちがいい? いや、気に入ってないものはわりとすぐに捨てちゃうほうです。一回も着てないのに捨てちゃうこともあるし、10年以上着てる服もあります。家にあるTシャツもそんなに多くないです。スタメンであるのは3、4枚くらいで、サブが20枚くらいですね。
いつもどのようなポイントで自分が買う服をチョイスしているのかわからないんですよね。本当に、直感です。もしかしたらプライベートで着ている服と、人前に出るときに着ている服にギャップがあるかもしれないですね。ステージ衣装はちょっとスケバンっぽくて、普段はほんの少しだけ芸能人っぽさがあるかもしれない。
赤い公園は2019年10月23日に『消えない – EP』をリリースしました。新ボーカリストの石野理子が加入して初のCD作品なのですが、リスナーのみなさんには気楽な気持ちで楽しんでほしいと思ってます。それなりにキャリアがあるから、名前は聞いたことあるけどあらためて聴いてみるのは腰が重いという人もいると思うんです。でも、まったく新しいバンドだと思って聴いてみてもらいたいです。
私自身に関しては、曲を作ることの意識は何も変わってないんですけど、これまではバンドをやることに対する執着心があまりなかったんですね。でも、その執着心がメンバーチェンジを経て石野を新ボーカリストに迎えてからいきなり5億倍くらいになりました。
ライブもすごく楽しいですね。石野が加入する前に残った3人のメンバーで曲ごとにボーカルをとってライブをやったことがあったんですけど、その経験を経て「私はこんなにギターが弾きたかったんだ!」って気づけたんです。それはすごく大きな気づきでしたね。
新曲も作り続けてます。楽しみにしていてください。
津野米咲(ツノ・マイサ)
2010年1月に結成された4人組バンド、赤い公園のギターでありほぼすべての楽曲のソングライティングを担当している。2012年2月にメジャーデビューするとポップとオルタナティブを濃密に融合させた音楽性とライブが話題に。2014年リリースの2ndアルバム『猛烈リトミック』が第56回輝く!日本レコード大賞「優秀アルバム賞」を受賞。2017年8月に前Vo.佐藤が脱退。2018年5月に新ボーカル・石野理子を迎えた。また津野はSMAPの「Joy!!」をはじめYUKIやモーニング娘。‘16など数々のアーティストへの楽曲提供でも高い評価を得ている。
https://www.akaiko-en.com/photo & text : Shoichi Miyake